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ホームページを自分で更新できる動物病院とは?更新できない理由と選び方

(更新:)約14分で読めます

獣医師資格を持つデザイナーが書いています

「納品のときに『公開後はご自身で管理できます』と言われ、マニュアルももらった。でも結局、一度も更新できていない」。ホームページのリニューアルを考えている院長先生から、よくうかがうお話です。

更新できないのは、院長先生やスタッフがパソコンに弱いからではありません。多くの場合、サイトの作り・操作の説明・担当とIDの管理のどこかに、つまずく原因があります。

この記事で分かること

  • 動物病院のホームページで、自分で更新することが多い場所
  • 「自分で管理できます」と言われたのに更新できない4つの理由
  • 更新しやすいサイトの条件と、STUDIO・WordPress の違い、依頼前に聞いておきたいこと

動物病院のホームページで、自分で更新したいのはどこ?

自分で更新したいのは、お知らせ(休診・臨時の診療時間)・診療時間・スタッフ紹介・写真・予防の季節の案内・料金表・求人の7か所です。どれも病院の外の人が「今の情報」を知りたいところで、古いままだと飼い主様や求職者に迷いや不安を与えます。

更新する場所 更新するとき 古いままだと起きやすいこと
お知らせ(休診・臨時の診療時間) 学会・連休・院長の不在のたび 休診日に飼い主様が来院してしまう
診療時間・受付時間 体制が変わったとき ページによって時間が違い、電話の問い合わせが増える
スタッフ紹介 入職・退職のたび 辞めた人が載ったままで、「今どうなっているのか」が伝わらない
写真 院内の模様替え・設備の入れ替え 実際に来院したときの印象と違う
予防の季節の案内 狂犬病予防・フィラリア・ノミダニ・健診の時期 前の年の日付や料金が残る
料金表 料金を見直したとき 受付で説明と食い違う
求人 募集の開始・終了、条件が変わったとき 募集しているのか分からず、応募をためらわれる

とくに求人とスタッフ紹介は、飼い主様だけでなく求職者にも見られています。獣医療の人材紹介サービスが登録会員の動物看護師192名に行った調査(2025年)では、就職活動で利用した媒体(複数回答)として「動物病院のウェブサイト」が29.2%でした(「求人情報サイト」は50.0%)。求人を出している時期ほど、病院のサイトが「今の病院」を伝えているかが大切になります。

あわせて、休診や臨時の診療時間は、Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)にも入れておくと安心です。Googleのヘルプでは、祝日や臨時の休業は「特別営業時間」として、通常の営業時間を変えずに設定できると案内されています。ホームページとGoogleマップの両方を直すことを、ひとつの作業として決めておくと、直し忘れが減ります。

「自分で管理できます」と言われたのに、更新できないのはなぜ?

更新できない理由は、多くの場合、次の4つのどれかです。操作の画面が慣れた人向けである、直したい場所が作りこみで編集画面に出てこない、説明の機会と担当がない、IDと権限がバラバラ、の4つです。どれも院長先生の努力では解決しにくく、サイトの作りと引き継ぎ方で決まります。

1. 操作の画面が、慣れた人向けになっている

「管理画面から更新できます」という言葉は、どの作り方のサイトにも当てはまります。けれど、その画面が、ふだんWebの仕事をしていない人にも分かる作りかどうかは別の話です。メニューが多く、どこを押せば何が変わるのかが分からないと、一度つまずいたあと開かなくなります。

2. 作りこみが多く、直したい場所が編集画面に出てこない

デザインをこだわって作るとき、制作会社は独自のコード(そのサイトのためだけに書いたプログラム)を使うことがあります。見た目は良くなりますが、その部分は管理画面の入力欄に出てこないことが多く、文字ひとつ直すにも制作会社に頼むことになります。

よく直す場所(お知らせ・診療時間・スタッフ・料金表)が作りこみの中にあると、「自分で管理できる」はずのサイトでも、実際には自分で直せる場所がほとんどない、ということが起きます。料金表や診療時間を画像で作ってある場合も同じで、数字ひとつ変えるたびに画像を作り直すことになります。

3. マニュアルはあるが、説明の機会と担当がない

マニュアルを渡されても、実際に手を動かしたことがないと、いざ更新するときには使えません。数か月後に初めて開くと、どの画面だったかも思い出せないものです。さらに、誰が更新するのかが決まっていないと、院長先生が診療の合間にやるしかなく、後回しになります。

4. IDと権限がバラバラで、手が出せない

ホームページのほかにも、ドメイン、アクセス解析、Googleマップ、求人媒体と、動物病院が持つアカウントはいくつもあります。それぞれの管理者が別々で、パスワードがどこにあるか分からないと、直したいときにすぐ直せません。

当社がご相談を受けた中には、こんな例がありました(病院が特定されないよう、内容を少し変えています)。

  • ある病院では、納品のときに「自分で管理できる」と言われてマニュアルももらったものの、操作に慣れず、ほとんど更新できなかった。ブログを書くのも面倒になり、いつのまにか書かなくなっていた
  • 別の病院では、求人の条件を直したいのに、求人ページの管理者が別の人で手が出せなかった。パスワードが分からないアカウントや、登録しようとしたら前に誰かが登録していたアカウントもあり、「まずは一本化したい」というご相談だった

商談でよくうかがうのは、「ずっと更新しようと思っているのに、できていない」「管理画面は、慣れた人でないと使いにくい」という言葉です。お話を聞いていると、院長先生が苦手だからというより、更新の手順が毎日の仕事の流れから外れていることが多いと感じます。

ある病院では、以前は診療の様子をSNSに書いていたのに、サイトに投稿するとSNSにも載る形に変えたところ、サイト側の操作が負担になり、書かなくなってしまいました。ご相談では、ふだん使っているSNSに投稿すれば、サイトにも表示される形に戻したいというお話でした。 更新しやすさは、操作の画面だけでなく、「いつもの発信の流れに乗っているか」でも決まります。

更新しやすいホームページの条件は?

更新しやすいホームページの条件は、サイトの作りで2つ、病院の体制で2つの、あわせて4つです。直す場所が入力欄になっていること、作りこみを更新しない場所に限ること、操作の説明を受けて担当が決まっていること、IDと権限が病院の手元にあることです。

「自分で更新できる」の4つの条件。サイトの作り:1 直す場所が入力欄になっている(お知らせ・診療時間・スタッフ・料金表)、2 作りこみは更新しない場所だけ(よく直す場所に独自のコードを使わない)。病院の体制:3 操作の説明を受け、担当がいる(公開前に担当者が実際に操作する)、4 IDと権限が病院の手元にある(ドメイン・制作ツール・解析・求人媒体)

サイトの作りで確かめること

  • よく直す場所が入力欄になっている:お知らせ・スタッフ紹介・料金表・求人を、CMS(記事やお知らせを、入力欄から追加・編集できる仕組み)で管理できるか
  • 料金表や診療時間は、画像ではなく文字で載っている:文字なら、数字だけをその場で直せる
  • 1か所直せば、全部のページに反映される:診療時間がページの下や各ページにくり返し出てくる場合、1か所の修正で全部が変わる作りか
  • 作りこみは、更新しない場所に限っている:トップの見せ方や動きなど、めったに変えない場所でこだわり、よく直す場所はシンプルにする
  • 直したあとの見え方を、公開の前に確かめられる:スマホでどう見えるかを確認してから公開できるか

ある病院では、料金表を画像から、お知らせの記事の中の文字の表に変えたところ、担当のスタッフの方が自分で直せるようになり、表としても見やすくなりました。こうした小さな作りの違いが、公開後の更新のしやすさを左右します。

病院の体制で確かめること

  • 公開の前に、担当の方が実際に操作する機会がある:説明を聞くだけでなく、お知らせを1本出してみる
  • マニュアルは、よく直す場所から順に書かれている:全部の機能の説明より、「休診のお知らせの出し方」のような手順が先にあるほうが使われる
  • IDと権限の一覧を、病院で持っている:誰が何の管理者かが、紙か共有のファイルで分かる

STUDIO と WordPress、更新のしやすさはどう違う?

STUDIO は画面で見たまま直せることが特長で、サーバーを別に契約する必要がありません。WordPress はできることが多く、機能を足す部品(プラグイン)も豊富ですが、ソフトや部品の更新が欠かせません。どちらが良い・悪いではなく、病院が何を自分でやりたいかで選びます。

STUDIO WordPress
どんなもの 画面の上でデザインしながらサイトを作れる、国内のサイト制作ツール オープンソース(だれでも使えるように公開されているソフト)のサイト制作の仕組み
文章・写真の直し方 ページの見た目に近い画面で直す。お知らせなどは CMS の入力欄から 管理画面の入力欄から直す。作り方によって画面が大きく変わる
ソフトやサーバーの管理 サーバーを別に契約する必要がない サーバーを契約し、ソフトや部品の更新を続ける必要がある
編集する人の追加 プロジェクトに編集する人を招待できる 「管理者」「編集者」「投稿者」など、役割ごとに権限を分けられる
向いている病院 お知らせ・スタッフ・写真の更新を病院で続けたい 予約や会員機能など、機能を足していきたい。更新の作業を任せられる人がいる

大切なのは、どちらのツールでも「作り方しだい」だということです。WordPress でも、よく直す場所を入力欄にまとめ、操作の画面を整理すれば、更新しやすいサイトになります。反対に、STUDIO でも作りこみが多ければ、自分で直せる場所は少なくなります。

当社では、公開後に病院で更新を続けやすいことを重視して、動物病院のホームページを STUDIO で制作しています。ツールの名前で決めるより、「お知らせを出す画面」を実際に見せてもらって選ぶのがおすすめです。費用の違いは、動物病院のホームページ制作の費用でくわしく解説しています。

更新は誰が担当する?引き継ぎで確かめること

更新は、院長先生ではなく、受付や事務のスタッフが担当し、院長先生は内容の確認だけをする形が続けやすいです。診療の合間に院長先生がやろうとすると、どうしても後回しになるからです。担当を決めたら、公開の前に操作の説明を受けてもらい、IDと権限を病院で持っておきます。

担当の決め方

  • 担当は1人に決め、代わりの人をもう1人:担当が休んだり辞めたりしても、更新が止まらないようにする
  • 院長先生は「確認する人」:担当が下書きを作り、院長先生が見て公開する流れにすると、診療の内容の正確さも保てる
  • 更新することを、決まった業務にする:「休診が決まったら、その日のうちにお知らせとGoogleマップを直す」のように、きっかけと期限を決める

引き継ぎで受け取っておきたいもの

受け取るもの 確かめること
制作ツール(STUDIO・WordPress など)のアカウント 病院のメールアドレスで入れるか。担当者ごとに招待できるか
ドメイン(〇〇.com などのサイトのアドレス) 病院の名義か。更新の時期と支払い方法
アクセス解析・サーチコンソール(検索での見え方を調べる道具) 病院がオーナーの権限を持っているか
Googleビジネスプロフィール 病院のアカウントで管理しているか
求人媒体・SNS 誰が管理者か。パスワードの置き場所
マニュアル よく直す場所の手順があるか。画面の画像つきか

IDとパスワードそのものは、一覧表に書きこまず、パスワードを安全に保管する道具を使うか、院内で決めた人だけが見られる場所に置きましょう。一覧表には「何のアカウントか・管理者は誰か・どこに保管しているか」だけを書いておくと、引き継ぎのときに困りません。

当社では、最後の打ち合わせで操作の説明の時間をとり、院長先生やご担当の方に、その場でご自身の手で操作していただきます。主にお伝えしているのは次のことです。

  • 文字と写真の変え方(文字と写真以外を触れなくする「コンテンツ編集モード」をオンにしてから)
  • 公開前の確認画面で、スマホでの見え方を確かめてから公開する流れ
  • 問い合わせフォームの回答と、通知メールの確かめ方
  • 編集する人の追加と、利用料の更新時期・支払いのカードの確認

あわせて「枠のない場所に書き足すと崩れやすい」「失敗して戻せないときは、公開を押さずにご連絡を」とお伝えしています。説明のあと、文章の直しを院長先生やご担当の方がご自身で管理画面から行っている病院もあります。

制作会社に依頼する前に、何を聞けばいい?

依頼する前には、「自分で管理できますか」ではなく、「どこを、誰が、どの画面で直せるか」を具体的に聞きます。「できます」という答えだけでは、実際に更新できるかは分からないからです。

そのまま使える質問

  • お知らせ・診療時間・スタッフ紹介・料金表・求人は、それぞれ病院で直せますか。直せない場所はどこですか
  • 実際に、お知らせを1本出す画面を見せてもらえますか
  • 料金表や診療時間は、画像ですか、文字ですか
  • 作りこみ(独自のコード)を使う場所はどこですか。その場所を直すときはどうなりますか
  • 公開の前に、担当のスタッフに操作の説明をしてもらえますか。マニュアルはありますか
  • 編集する人を、担当者ごとに追加できますか
  • ドメイン・制作ツール・アクセス解析の権限は、病院に渡してもらえますか

ここで答えがあいまいなときは、公開後に更新できなくなるサインかもしれません。制作会社の選び方の全体は、動物病院のホームページ制作会社の選び方にチェックリストでまとめています。

今のサイトが更新できないときは?

今のサイトが更新できないときは、すぐに作り直す前に、まず権限と作りを確かめます。権限が病院の手元になければ、制作会社に問い合わせて、ドメイン・制作ツール・アクセス解析の管理者を病院に移してもらいます。権限がそろったうえで、よく直す場所が入力欄になっていなければ、その部分だけを作り直すか、サイト全体を見直すかを考えます。

動物病院のホームページリニューアルの判断基準|見直す7つの目安動物病院のホームページを今リニューアルすべきか迷う院長先生へ。スマホでの見え方・情報の古さ・更新・採用ページ・Googleマップ・管理の権限・契約更新の時期の7つの目安で判断する方法を、獣医師資格を持つデザイナーが解説します。connectcreate.jp/vdesign/column/animal-hospital-website-renewal

まとめ

  • 動物病院のホームページで自分で更新したいのは、お知らせ・診療時間・スタッフ紹介・写真・予防の季節の案内・料金表・求人
  • 「自分で管理できます」と言われても更新できないのは、操作の画面・作りこみ・説明と担当・IDと権限のどこかに原因がある
  • 更新しやすいサイトは、よく直す場所が入力欄になっていて、作りこみは更新しない場所に限っている
  • STUDIO と WordPress は、どちらが良い・悪いではなく、病院で何をしたいかと、作り方しだい
  • 更新は受付や事務のスタッフが担当し、院長先生は確認する形にする。IDと権限は病院の手元に

まずは更新したい場所を書き出し、それぞれ誰がどの画面で直せるかを確かめてみてください。ホームページを作る全体の流れは、動物病院のホームページ制作の進め方をご覧ください。

動物病院のホームページ費用は?作り方別の違いと公開後の費用動物病院のホームページにかかる費用を、つくるときと公開したあとに分けて解説します。自分で作る・STUDIO・WordPress・制作会社の違いと、安さだけで選んだときに起きやすいことを、獣医師資格を持つデザイナーがまとめました。connectcreate.jp/vdesign/column/animal-hospital-website-cost

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