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動物病院のホームページ費用は?作り方別の違いと公開後の費用

(更新:)約15分で読めます

獣医師資格を持つデザイナーが書いています

「ホームページを作り直したいけれど、見積もりの金額が会社によって大きく違って、何が違うのか分からない」。院長先生からよくうかがうお悩みです。

金額の差の多くは、「何が含まれているか」と「公開したあとに何にお金がかかるか」の違いから生まれます。総額だけを並べても、比べることはできません。

この記事で分かること

  • ホームページの費用の内訳(企画・デザイン・文章・撮影・制作・公開後の運用)
  • 自分で作る/STUDIO/WordPress/制作会社に頼む、の費用と手間の違い
  • 安さだけで選んだときに起きやすいことと、公開後にかかる費用の見方

ホームページの費用は「6つの中身」で決まる

ホームページの費用は、企画・デザイン・文章・撮影・制作・公開後の運用の6つの中身で決まります。見積もりの金額が違うときは、この6つのうち、どこまでが含まれているかが違うと考えると整理しやすくなります。

ホームページの費用の中身を、つくるとき(企画・デザイン・文章・撮影・制作)と公開後(ドメイン代・サイトを置く場所の費用・更新や運用の費用・保守や改善の費用)に分けて並べた図

中身 何をするか 費用が変わるところ
企画 誰に何を伝えるサイトにするか、どんなページが要るかを決める ヒアリングやリサーチをどこまでするか
デザイン ページの配置・色・フォント・写真の見せ方を決める テンプレート(決まった型)か、病院ごとのオリジナルか
文章 診療案内・病院の紹介・院長のあいさつなどを書く 病院が用意するか、制作側が書くか
撮影 院内・スタッフ・診療の様子・外観を撮る プロが撮るか、手持ちの写真を使うか
制作 デザインを実際に動くサイトにする(スマホ対応・フォーム・お知らせ機能など) ページ数と機能の多さ
公開後の運用 サイトを置く場所、ドメイン、更新、困ったときの対応 毎月の費用がかかるか、病院が自分で更新できるか

一般的な費用の目安

業種を問わない一般的な目安として、ホームページ制作会社の紹介サービス「Web幹事」を運営する株式会社ユーティルが、同サービス経由で発注された新規サイト制作846件を集計し、2024年に公表しています。それによると、平均の発注金額は82.5万円、中央値(金額の順に並べたときの真ん中)は43.4万円で、50万円以下のサイトが全体の約6割(57%)でした。

平均と中央値の差が大きいのは、一部の高額な案件が平均を押し上げているためです。動物病院だけを集計した数字ではないので、あくまで「幅が広い」ことを知るための目安として見てください。

動物病院で費用の差が出やすいのは「文章」と「撮影」

動物病院のホームページで費用の差が大きくなりやすいのは、文章と撮影です。診療案内や設備の説明は専門的な内容が多く、飼い主様に伝わる言葉に直すには時間がかかります。写真も、診療の様子やスタッフの表情は、手持ちの写真ではそろえにくいところです。

見積もりが安いときは、この2つが「病院でご用意ください」になっていないかを確かめてください。

これまでご相談を受けた中では、文章は「院長先生のあいさつ」、写真は「人が写っている写真」で手が止まりやすいと感じています。 当社では、ページごとに記入例と記入欄を並べた表をお渡しし、病院の方に数週間かけて文章を書いていただくことがあります。そのとき、働き方や設備の説明は書き進められても、院長先生ご自身の言葉で書くあいさつだけが最後まで空いている、ということがあります。院長先生のプロフィール写真が何年も前のものしかなく、撮り直すことになった病院もありました。

写真は、設備や外観はそろっていても、スタッフが働いている様子(処置での連携、診察の合間の会話、昼食の時間など)が少ないことが多いものです。顔がはっきり写っていなくてもよいので、手元にある写真を全部いただいてから選ぶと、足りない写真が見えてきます。 診療案内は、病名や治療法の名前から書き始めると、飼い主様には伝わりにくくなります。「こんな様子が気になったら」と、飼い主様が気づく症状から書き始めるのがおすすめです。

作り方は4つ。費用と手間はこう違う

ホームページの作り方は大きく、自分で作る/STUDIO で作る(または頼む)/WordPress で作る(または頼む)/制作会社に一式を頼む、の4つです。費用が安いほど、病院の側の手間は増えます。

作り方 つくるときの費用 公開後にかかるもの 病院の手間
自分で作る(作成サービスを使う) 小さい。サービスの利用料が中心 サービスの利用料・ドメイン代 大きい(企画・文章・写真・制作をすべて自分で)
STUDIO で作る・頼む 頼む先によって変わる STUDIO の利用料・ドメイン代 更新は画面から自分でできる
WordPress で作る・頼む 頼む先によって変わる サーバー代・ドメイン代・更新の作業 ソフトの更新やセキュリティの対応が要る
制作会社に一式を頼む 大きくなりやすい 制作会社ごとに違う(毎月の費用がある場合も) 小さい。ただし更新を頼むたびに連絡が要ることも

自分で作る

ホームページの作成サービスを使えば、つくるときの費用はおさえられます。ただし、どのページが要るか、何を書くか、どの写真を使うかを、すべて院長先生やスタッフが決めることになります。診療の合間に進めると、公開まで長くかかったり、途中で止まったりしがちです。

STUDIO

STUDIO(スタジオ)は、画面の上でデザインしながらサイトを作れる、国内のサイト制作ツールです。サーバーを別に契約する必要がなく、公開後も画面から文章や写真を直せます。

料金は STUDIO の公式ページに載っていて、病院専用のアドレス(独自ドメイン)で公開するには有料のプランが必要です。プランによって月の利用料が変わります。

WordPress

WordPress(ワードプレス)は、オープンソース(だれでも使えるように公開されているソフト)のサイト制作の仕組みです。ソフトそのものにライセンス料はかかりませんが、サイトを置くサーバーを自分で契約する必要があります。

できることが多く、機能を足す部品(プラグイン)も豊富です。その一方で、ソフトや部品の更新をしないと、表示が崩れたり、セキュリティの弱いところが残ったりします。この更新を制作会社に頼むと、毎月の保守の費用がかかることがあります。

制作会社に一式を頼む

企画から撮影・文章・制作まで任せられるので、病院の手間は小さくなります。ただし、どの作り方でサイトを作るかは制作会社によって違い、それによって公開後の費用や、自分で更新できるかどうかも変わります。見積もりを取るときは、「何で作るのか」も聞いておくと安心です。

安さだけで選ぶと起きやすい3つのこと

費用が安いことそのものは悪いことではありません。ただ、安さだけで選ぶと、公開したあとに困ることがあります。とくに起きやすいのは次の3つです。

1. 文章がテンプレートのままで、どの病院か分からない

「地域の皆様に寄り添う動物病院です」「最新の設備で質の高い医療を」。こうした文章は、どの病院のサイトにも当てはまります。飼い主様が近くの病院を比べたとき、違いが伝わりません。

文章をテンプレートで済ませると、つくるときの費用は下がります。けれど、病院の考え方や強みが伝わらなければ、ホームページを持つ意味が小さくなってしまいます。

2. 公開したあと、自分で更新できない

休診のお知らせ、診療時間の変更、新しいスタッフの紹介。動物病院のホームページは、思っているより更新することが多いものです。

更新のたびに制作会社へ連絡して、数日待つ形だと、だんだん更新しなくなります。情報が古いままのサイトは、飼い主様にも求職者にも「この病院は今どうなっているのだろう」という不安を与えます。

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3. ドメインやサイトの持ち主が、病院ではない

見落とされやすいのが、ドメイン(〇〇.com などのサイトのアドレス)やサイトのデータの持ち主です。制作会社の名義で取得されていると、制作会社を変えたいときに、アドレスを引き継げないことがあります。アドレスが変わると、これまで検索で見つけてもらえていた分を、一から積み直すことになります。

契約の前に「ドメインは誰の名義で取るか」「やめるときにデータを渡してもらえるか」を確かめておきましょう。くわしい確かめ方は、動物病院のホームページ制作会社の選び方でまとめています。

これまでご相談を受けた中で多いのは、「ドメインやアクセス解析の持ち主が、病院なのか制作会社なのか分からない」というケースです。 ある病院では、作り直しを考えた段階で、ドメインの持ち主や引き継ぎができるかは契約書を見ないと分からず、アクセス解析も病院側に持ち主の権限があるかがはっきりしませんでした。求人サイトのパスワードが分からず、最低賃金が上がっても募集内容を直せない、という困りごともありました。

また、制作時の担当者が辞めていてドメインやサーバーの管理の権限を受け取れず、新しいドメインを取ってゼロからサイトをやり直すことになった、という例もありました。 古いアドレスから新しいアドレスへの転送には、ドメインやサーバーの管理の権限が要ります。契約の前に、名義と権限の持ち主を確かめておきましょう。

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公開後にかかる費用は「3つ+α」

公開後にかかる費用は、ドメイン代・サイトを置く場所の費用・更新や運用の費用の3つが基本です。これに、制作会社によっては保守や改善の費用が加わります。

費用 何のためか 確かめること
ドメイン代 サイトのアドレスを持ち続けるため 毎年いくらか、誰の名義か
サイトを置く場所の費用 サイトをインターネットに公開しておくため(一般にはサーバー代) 制作ツールの利用料か、サーバーの契約か
更新・運用の費用 お知らせや写真の差し替えなど 自分でできるか、頼むたびに費用がかかるか
保守・改善の費用(あれば) ソフトの更新、不具合の対応、改善の提案など 毎月か、頼んだときだけか。何が含まれるか

「月々いくらか」より「何年でいくらか」で比べる

公開後の費用は、毎月の金額が小さく見えても、何年も続けると大きな額になります。つくるときの費用と、公開後の費用を5年分足して比べると、見積もりの違いがはっきりします。

あわせて、契約に年数の縛りがあるかどうかも見ておきましょう。途中でやめるときに、残りの期間の費用がかかる契約もあります。

公開後にかかる修正費用は「何を変えるか」で変わる

公開したあとの修正費用は、既にある文字や写真を変えるのか、新しい内容を足すのかで大きく変わります。自分で更新できる作りでも、自分でできるのは文字と写真の差し替えまで、ということがよくあります。

制作会社に頼むことが多いのは、次のような修正です。

  • 今あるブロック(ページの中のひとまとまりの枠)を複製して、項目を増やす
  • 新しいブロックを作る(例:「新しい検査機器を入れました」の紹介を足す)
  • ページを足す(例:評価制度や病院の特徴を伝えるページ)。あわせて、メニューやトップからの入口を足す費用がかかることも

ある病院では、病院の特徴をトップにいくつか足すか、新しいページにまとめるかで迷われました。費用がほとんど変わらなかったため、トップが読みにくくならないよう、新しいページにまとめてトップには入口だけを置く形にしました。

契約の前に、「公開後にブロックやページを足すとき、何がいくらか」を料金表で確かめておくと安心です。将来書き足しそうな項目は、制作のうちに枠だけ作っておくと、あとから文字を入れるだけで済みます。

毎月の利用料は、登録したクレジットカードの期限に気をつける

制作ツールやサーバーの利用料は、登録したクレジットカードで自動で支払う形のものがあります。その場合、カードの期限が切れて支払いが止まると、サイトが表示されなくなる(画面が真っ白になる)ことがあります。年払いにすると割安になるプランもありますが、更新が1年に1回なので、気づきにくくなります。

  • どのカードで、何の利用料を払っているかを一覧にしておく
  • カードを更新したときに、登録しているカードを変える手順を確かめる
  • 支払いの通知メールが、院内で誰かが見ているアドレスに届くようにしておく

Instagramの投稿を載せると、毎月の費用が増えることも

ホームページにInstagramの最新の投稿を自動で表示したい、というご希望はよくあります。ただし、制作ツールによっては標準の機能ではできず、外部の埋め込みツールを使ったり、制作ツールを上のプランに上げたりする必要があり、毎月の費用が増えることがあります。

Instagramへのバナー画像を置いて飛んでもらう形や、決まった投稿を1つだけ載せる形なら、毎月の費用を増やさずに済むこともあります。当社がご相談を受けた病院でも、公開後の費用を増やさないために、バナー画像でInstagramへ案内する形を選ばれました。「表示したいもの」を伝えるときに、毎月の費用が増えるかどうかも一緒に聞いておきましょう。

V DESIGN の料金の中身

当社では、動物病院のホームページを STUDIO で制作しています。料金は2つのプランで、どちらも税別です。

制作プラン 戦略+制作プラン
費用(税別) 35万円 150万円
期間の目安 約3か月 約4か月
サイトの構成 ご希望の構成で、5ページ程度 戦略にもとづいて、構成から設計
戦略・ブランディング なし あり(ヒアリング・リサーチ・インタビュー・強みの言語化)
撮影・文章作成 オプション 含まれる
デザイン・実装 あり あり
使い方のレクチャー・マニュアル あり あり

どちらのプランにも、オリジナルのデザイン、スマホ・タブレット対応、お問い合わせフォーム、お知らせ・ブログの機能、SEO(検索で見つけてもらうため)の基本設定、アクセス解析の設定、ドメイン取得のサポートが含まれます。

公開後の運用費用はいただきません。STUDIO の利用料(月1,190円から)とドメイン代の実費のみ、ご負担いただきます。文章や写真はご自身で更新でき、契約に年数の縛りもありません。くわしくは料金とプランの選び方と、動物病院のホームページ制作のページでご紹介しています。

制作プランと戦略+制作プランで迷われたときは、「作りたいものが、もう決まっているかどうか」を最初にうかがいます。

載せたいページと内容がはっきりしていて、ご希望の形に整えたい場合は、制作プランが合います。ある病院の採用サイトでは、最初の打ち合わせでページの構成と、いちばん伝えたい働き方の特徴が決まっていたため、制作プランで進めました。

一方、「今のサイトから作り直すと何が変わるのか、まだ描けていない」「誰に何を伝えるかから整理したい」という場合は、戦略+制作プランをおすすめしています。ページ数が多いサイトでは、制作プランに追加のページを足していくと、戦略+制作プランとの差が小さくなることもあります。 金額だけで決めず、何を決めてから作り始めたいかで選んでいただくのがよいと考えています。

まとめ

  • ホームページの費用は、企画・デザイン・文章・撮影・制作・公開後の運用の6つの中身で決まる
  • 作り方は、自分で作る/STUDIO/WordPress/制作会社に頼む、の4つ。費用が安いほど病院の手間は増える
  • 安さだけで選ぶと、テンプレートの文章、更新できないサイト、病院の名義でないドメイン、が起きやすい
  • 公開後の費用は、ドメイン代・サイトを置く場所の費用・更新の費用を、何年分かで比べる
  • ブロックやページを足す修正費用、クレジットカードの期限切れ、Instagramの埋め込みの月額にも気をつける
  • 見積もりは総額ではなく「何が含まれているか」と「公開後に何がかかるか」で比べる

ホームページの作り方全体の流れは、動物病院のホームページ制作の進め方にまとめています。まずは手元の見積もりを、6つの中身に分けて見比べてみてください。

動物病院のホームページ制作会社の選び方|依頼前のチェックリスト動物病院のホームページ制作会社を選ぶときに確かめたい8つを、チェックリストにまとめました。目的・デザイン・更新・管理の権限・契約の縛り、制作と運用のどちらにお金をかけるか、実際にあった失敗まで、獣医師資格を持つデザイナーが解説します。connectcreate.jp/vdesign/column/animal-hospital-web-agency-checklist

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